書評『かなり気になる日本語』SB新書 厚切りジェイソン著

アメリカ生まれの芸人厚切りジェイソンの日本語についての50の疑問を取り上げている。

おなじみの漢字の読み方や慣用句の謎だけでなく、あいづちなどの非言語(ノンバーバル)コミュニケーションなど、日本語非ネイティブならではの疑問もある。

この本で初めて知る情報もあり、疑問に思わなければ調べなかったようなことまで調べている。

たとえば、緑色なのに「青信号」と呼ぶ経緯について、単に言葉だけでなく、実際に信号の色が変更されたことがあったらしい。英語では青信号はgreen lightと書くので、グリーンと聞いて思い浮かべる通りの緑色の光をしている。

しかし、日本の青信号は、色弱の人の視認性を考慮して、わざと青寄りの緑色の光に変えたという。そのため、昔の日本語では「緑も含めて青と呼んでいた」という説明では不十分で、実際に青っぽい色をしているのから青信号なのだ。

ほかにも色々興味深い事柄について書いているので、値段以上に価値がある本だ。

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