百人一首 六番歌

【原文・歴史的仮名遣い】

かささぎの 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞふけにける

中納言家持

【ひらがな表記・現代かなづかい】

かささぎの わたせるはしに おくしもの しろきをみれば よぞふけにける

【現代語訳】

七夕の夜、かささぎが翼を広げて天の川に掛け渡したという橋を思わせるこの宮中の階段に降りた霜の、白くさえた色を見ると、夜もかなり更けたことだなあ。

【文法・修辞】

係助詞「ぞ」と「ふけにける」で係り結び。「更(ふ)ける」の連用形+完了の助動詞「ぬ」+過去の助動詞「けり」の連体形。「ぞ」「なむ」「や」「か」は連体形で係り結びする。

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