百人一首 三十番歌

【原文】

有り明けの つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし

壬生忠岑

【現代かなづかい】

ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし

百人一首 二十五番歌

【原文】

名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな

三条右大臣

【現代かなづかい】

なにはおわば おうさかやまの さねかずら ひとにしられで くるよしもがな

百人一首 二十三番歌

【原文・歴史的仮名遣い】

月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど

大江千里

【ひらがな表記・現代かなづかい】

つきみれば ちぢらものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど

百人一首 二十一番歌

【原文】

今来むと 言ひしばかりに 長月の 有り明けの月を 待ち出でつるかな

素性法師

【現代かなづかい】

いまこんと いいしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな